箱の中身はなんだろな

推しの話と推しに向き合うオタクの話。

鈴井貴之著 ダメ人間 溜め息ばかりの青春記 感想

読み切りました。
いやー、想像より重くて苦しくてさらけ出してて、読むとグイグイ迫ってくるものがあります。

帯には(定価の新刊が見つけられなかったので中古で買いましたが運良く帯付きでした)洋ちゃんのコメント「涙と爆笑が止まりません」と書かれているものの、正直笑っていられないくらいずっしりとしていました。
かといって読んだ後嫌な気持ちになるわけじゃないですよ。

私自身もダメ人間であり、それが鈴井さんの話と重なるとそれはもうきつい。でも読む。読ませるし読みたくなるしそもそも鈴井さんのことをもっと知りたくて読んでいるんだ。それは読む。でもやっぱなぁ(ダメ感)

話は生まれた時の頃から始まっていますが、メインは大学浪人をした頃から。
ぐだぐだだらだらして、演劇をやっては飲んで。その時その時のことを書きながら、自分がいかにダメだったか、どんなことを思っていたか。

あえて言いますと、かなりのダメ人間っぷりです(笑)
今の鈴井さんを知っているから、ある程度安心して読んでいられるんだと思います。こんな人身近にいたら心配だよ!
喧嘩して借金して劇団がダメになって。それでもこの人は今映画撮ったりTV企画したり面白いものをたくさん生み出してるってわかってる。超かっこいいし。

彼女のことが書かれていたのはちょっと驚きました。目次に「彼女」とあったので多少はあるだろうと思ってましたが、モテない(自称)のに彼女はいたこと、その人がどんな人だったか。その内の一人の結婚披露宴に出席したり、亜由美さんも読むだろうにすごい書きっぷりです。

話は亜由美さんと結婚する少し前あたりまで書かれているので、当然途中から彼女として登場します。
つい最近「CUEのキセキ」を読んだこともあり「2人の視点から見た2人の出会い」というのが見て取れて面白かったです。話が一致する感じ。

あと、ドラバラ第一弾で戦闘シーンの殺陣の稽古をしたとき、鈴井さんに洋ちゃんがススキノでの喧嘩みたいなアフレコをしていたんですね。
喧嘩の話を読んだとき、これかと(笑)こういう過去を知っていてあんなこと言ってたのかと。尖っていたとはいえここまでとは思っていなかったので驚きました。
借金が出来るまでの話も大変に細かく書かれていて、「CUEのキセキ」の話と繋がって、どんどん鈴井さんやCUEの話が立体的に感じられました。

鈴井さんのことが知りたいなら読んでほしい一冊ではありますが、ダメ人間なほど読むのはきついかもしれないです(笑)